学習について

新教育運動

教育の歴史を語る上で、近代の出来事して外せないのが「新教育運動」です。時代としては19世紀末から第一次世界大戦後までを中心として起こった運動で、主な特徴としては、既存の教育が大人の視点から大人の都合に合わせて行われていたことを改め、子どもの側にたって子どもの主体的な活動を尊重することで学習を進めようという事が挙げられます。

 

この運動に主に携わった人間としては、ルソー、ペスタロッチを始まりとして、イギリスのセシル・レディー、エレン・ケイといった思想家へと広がっていきます。アメリカにおいてはジョン・デューイによる実験学校が火付けとなって、アメリカ全土へとコミュニティ・スクールの成立といった形で影響を与えていきます。

 

日本においては、海外からこの思想が輸入されると共に大正期に大いに花開きます。大正デモクラシーの流れと合致したこの運動は、新しい思想に基づいた学校を数々産み出すなど大きな影響を与えていきますが、昭和に入って軍国主義が強くなる中ではっきりと弾圧を受けるようになっていき、ほぼ壊滅状態にまで衰退します。

 

この運動の広がり的な特徴としては、教師のみではなく、思想家や詩人といった人にまで波及したことでしょう。実際、アジアで初めてノーベル文学賞を受賞したインドの詩人タゴールは、この運動から触発を受けて、独自の学園を作るに至っていますし、思想家のバートランド・ラッセルをしてフリースクールを創設させたりと広い範囲にわたって影響を与えました。